風雷社中の理事長に就任した庭野拓人
NPO法人風雷社中 理事長 庭野拓人

このたび、風雷社中の理事長に就任しました、庭野です。

2011年、私は非常勤のヘルパーとして風雷社中に入りました。

あれから十五年が経ちました。ずいぶん遠くまで歩いてきたようでいて、振り返れば、出発した場所がまだ見えるような気もします。

二十代の終わりにいた私は、いつの間にか四十代の前半にいます。

当時の私は、障害福祉についてほとんど何も知りませんでした。障害のある方々と関わる機会もなく、手探りどころか、何を手がかりにすればよいのかさえ分からないところからの始まりでした。

それでも日々は続き、利用者の皆様と出会い、従業員の皆様と働き、さまざまな関係者の方々に支えられながら、ここまで歩いてきました。

私が何かを教えてきたというよりも、多くの人から教えられ、育てられてきた十五年だったと思います。

風雷社中を設立した前理事長の中村は、「支援の一般化」という言葉を掲げてきました。

福祉の専門家だけでは担いきれない支援の中に、これまで福祉とは縁のなかった人たちが入ってくる。その出会いをきっかけに、支援を仕事にする人もいれば、そこで得た経験や感覚を、別の場所で社会に生かしていく人もいる。

福祉を、限られた人たちだけのものにしない。
支える人と支えられる人を、あまりにきれいに分けてしまわない。

風雷社中は、その境目を少しずつ曖昧にしながら、社会との接点を広げてきたのだと思います。

これからも、私たちは「支援の一般化」を進めていきます。

マジョリティやマイノリティという言葉で、人を簡単に分けてしまうのではなく、それぞれの人が、それぞれの価値観や感覚を持ちながら、その人らしく生きていける社会を目指します。

障害の有無、人種、性別にかかわらず、多元的な生き方や意識が互いに否定されることなく、並び立つことのできる社会。誰かの生き方や感じ方が、別の誰かによって決めつけられたり、閉ざされたりしない社会。

それは遠くにある大きな理想ではなく、日々の関わりの中で、一つひとつ形にしていくものなのだと思っています。

これまで風雷社中が大切にしてきたものを受け継ぎながら、時代や地域の変化にも目を向け、風雷社中らしく、少し変わったことにも挑戦していきます。

これからの風雷社中にも、ぜひご期待ください。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。

2026年8月1日 庭野拓人

動画でも、理事長就任についてお話ししています

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